西郵便局の近くを歩いていると、電灯の弱い光に照らされたテーブルを色とりどりの椅子が雑然と囲んでいた。何の工場なのか知らないが、昼間通りかかると、若い工員たちが缶のコーヒーやお茶を飲みながら一服している場所だ。
グレコ母さんなどそれを見て楽しそうねと言っているが、現実が厳しいからこそ、一服の時間に緊張が解け一見楽しそうに見えるのだろう。場所が楽しいわけではない。日曜日の夜、誰もいないその場所を撮影してみたが、どのような場所か説明がなければまったく意味のない写真だろう。
家の近くの自販機をカラーと白黒でも撮影してみた。白黒写真は自販機のエックス線写真のようだ。
