野反湖までツーリング(May. 23, 2008)

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 9時過ぎに家を出た。志賀草津道路を走ろうと思っていたのでもっと早く、少なくとも7時には家を出たかったが出がけにぐずぐずしてしまった。いい天気だ。暑くなりそうだ。
 日の出インターから圏央道に入り関越道へ。関越道は淡々と走る。志賀草津へのルートを確認すべく上里SAで休憩。上里はわが家から約100キロである。赤城インターで下道に出ることにした。関越道をまた淡々と走る。免許の書き換えの時期が近づいているのでスピード違反には気をつける。出来ればゴールド免許のまま書き換えたい。今日は夏のように温気で風景は霞んでいる。赤城山榛名山も見えない。
 赤城インターで高速を下り、国道17号線を北上する。利根川は水量が豊かである。小さなガソリンスタンドで給油する。若い人が親切で虫がつぶれて汚れている風防を丁寧に拭いてくれる。また近くに来た時にはここで給油しますよと言ったのは本気である。それだけ青年の親切な態度が気に入った。
 沼田で国道17号線を左折して国道145号線ロマンチック街道へ。この道は数年ぶりだ。そのときに親切に道を教えてくれたガソリンスタンドが見当たらなかった。もう廃業したのだろうか。山道をかけあがり、下り坂になったところにロックハード城がある。以前よりも施設が充実しているように見えた。高山村の田園風景がのどかでよい。田圃に水が張ってあるだけにとくに美しい。
 中之条からは国道353号線四万温泉方面に向かう。途中、沢渡温泉の標識を見て右折、県道55号線で六合村を目指す。この県道55号線はやはりのどかな田園風景、山村の風景の楽しめる大好きな道である。暮坂峠のふもとで初めてこの道を走ったときにうどんを食べた店があり、とても感じがよかったので昼食はそこで食べることにした。廃業してなければよいがと思いながら走っていると、「ふもと」と書かれた大きな看板があった。駐車場には車やオートバイが停まっている。商売は繁盛しているようだ。暮坂峠に到る山道のふもとという絶妙なロケーションにあるので店名がふもとというわけだ。
 店内にはライダーが4人テーブルで食事をしていた。座敷には8名の老人グループが料理を待っている。舞茸ご飯セットというのが人気メニューとあり、ライダーたちが食べているのがそれらしい。美味そうだ。躊躇なく舞茸ご飯セットを注文する。期待しながら待っていると、しかしおかみさんがすまなそうにやってきて、申し訳ありませんが舞茸ご飯がなくなってしまいました、これから焚くと1時間かかりますという。残念だが、仕方がない、野菜天ぷら蕎麦を食べることにした。
 食事を終えたのが午後1時。今日はもう志賀草津は無理かなと思い始めた。勘定を払うと、おかみさんがメモ用紙を出して、よろしければ名前と住所をお願いします、冬期は店を閉めていますが、春に開店するときにはお知らせしますという。舞茸ご飯を切らしてしまい、申し訳ないという気持ちから出た申し出だと思ったので氏名と住所を書いて渡した。何度もお気を付けてという。
 暮坂峠はひっそりとしていた。軽自動車が1台停まって下り、峠の食堂は開店していたが、周囲に人影はなかった。車やオートバイがときどき通り過ぎるだけである。若山牧水銅像と久しぶりに対面する。牧水はぼくにとってはもっとも尊敬する旅人である。暮坂峠の牧水の銅像の写真をホームページの表紙にも使っていた。
 暮坂峠を六合村に下りながら、志賀草津は諦めることに決めた。国道292号線に出て、志賀は無理でも草津ぐらいまで行こうと考えながら走っていると、野反湖という標識が目に入る。そうだ、野反湖という所には一度も行ったことがない、高山植物の宝庫だというから、まだ高山植物を楽しめないだろうがよい場所にちがいない。野反湖に行ってみることにした。
 国道292号から国道405号線に右折する。ほとんど車が走っていない。渓谷がきれいだ。尻焼温泉花敷温泉の看板を見て、途中まではグレコ母さんと車で走ったことを思い出す。野反湖までは十数キロ、思ったよりも距離があり、狭いワインディングが続く。あまり交通量がないものだからちょっと不安になるが、下ってきたオートバイや車とすれ違ったことで安堵する。
 湖が近づくと山の様子が一変する。まだ裸のダテカンバの森が広がっているのだ。ベージュ色の幹が美しい。まだ冬景色だ。実際に山の陰には大きな残雪も見られた。
 野反湖は解放感のあるすてきな場所だった。もっと木々に囲まれた小さな湖を予想していたが、なだらかな山間に広がるかなり広大な湖で、どこかスコットランドアイルランドの風景などを彷彿とさせる。登山客が数名のんびりと風景を眺めながら休んでいる。麓は夏の温気に包まれていたが、ここは別天地でさわやかな風が吹いていた。
 帰途は国道292号線から国道145号線へと走り継ぐ。牧水の旅行記でも描かれた吾妻渓谷もダム化で風前の灯火だ。途中、県道に右折して榛名山方面に向かう。湖畔でしばし休憩。この後はナビ任せで走ることにして自宅に設定したら、関越の前橋インターまで導かれた。前橋の渋滞で体力を消耗する。