雨の日は「熊野御幸」(May. 24, 201)

 最近悪夢にうなされる。錯綜した、しかし、ひとつひとつが、ああ、あれかと思い当たる人物や状況などが出て来て、泥沼にはまったように、もがいてももがいても夢から脱出できない。目が覚めても疲労困憊しているばかりか、何ともいえない不快感がわだかまっている。
 昼休みはFMラジオの番組に出演して旅の話をする。若いころのアイルランド旅行の苦労話などを話して、そこで出会ったアイルランド音楽の紹介などもしようと思っていたが、時間がなくなってしまった。女性アナウンサーが、ぼくの出演は月一回の予定なのだけれども、番組中に来週も出てくれませんかというので慌てたが、喜んで出させてもらうことにした。
 今日は終日ほとんど雨が降っていた。行き帰りの電車では、景色を眺めようにも山々は雲に隠れているので、神坂次郎の『藤原定家の熊野御幸』を読んだのだが、面白いので帰宅後も眠気と戦いながら読了した。しかし、中世の人々の熊野詣でに対する情熱には恐れ入る。また後鳥羽院の熊野御幸に先駆けを命じられて不平不満を日記に記しながらも、奔走する下級官吏藤原定家の奮闘ぶりは面白くて悲しくて笑える。
 昨日は目崎徳衛『史伝後鳥羽院』を読了したばかりだし、昨年堀田善衛の本を読んでから、鴨長明西行、定家、後鳥羽院などの書籍ばかり読んでいる。
 
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