硫黄の香が漂う町(Jan. 4, 2016)

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

イメージ 4

イメージ 5

イメージ 6

イメージ 7

イメージ 8

イメージ 9

イメージ 10

イメージ 11

イメージ 12

イメージ 13

 昨夜八ヶ岳へやって来たグレコ母さんが温泉へ行きたいという。ぼくが暮にブログに諏訪の大和温泉のことを書いたのでうらやましくなったのかも知れないし、何か温泉へ入った流したい憂さでもあったのかも知れない。彼女は大和温泉には二度ほど入ったことがあるが、衣温泉にも行ってみたいと言うので、暮にぼくがしたのと同じように大和温泉近くの大きな温泉施設の駐車場に車を置いて、そこからまず衣温泉まで散歩がてら行くことにした。彼女に大和温泉界隈の雰囲気も見てもらいたかったのである。改めて昭和の雰囲気が色濃く残っている町の様子に感銘を受ける。かすかに硫黄の香が漂っているのもよい。掘割の風情もよい。共同風呂のような小屋がいくつか目についた。家々に大きなタンクがあるのは温泉をためているのだろうか。だとしたら贅沢なことだ。狭い路地を抜けようとしたら勝手口のようなところから女性が出てきた。あやしまれるのもいやなので咄嗟に衣温泉へはこの路でいいんでしょうかと尋ねる。女性は首を傾げ、家の中に向かって、お父さぁ〜んと大声を出す。あっ、そこまでしてくれなくともと思ったがもう遅い。お父さんが出てきた。衣温泉?もう止めたって聞いたよ。えっ、それでは暮に行ったときに前日で終わったと聞き、それは年内の営業が終わったということだと思ったのだったが、前日に廃業したということだったのか。ショックだったし、グレコ母さんが期待していたようだったので申し訳ない気持ちになった。お父さんは、そう聞いたけれども、行ってみるならば、路地を抜けたら左に曲がり、川にぶつかったら川沿いに右に行けばいいよ、と親切に行ってくれる。教えてもらわずとも知っている道だが、丁寧にお礼を行って衣温泉に向かう。温泉の駐車場に車が駐っていたので期待したが、板を打ち付けただけのような扉を引っ張ると、暮のときのように鍵がかかっている。仕方ないまだ大和温泉があるさと、町の写真を撮りながら来た道をもどる。大和温泉は昼時だったこともあり、男風呂も女風呂も他に客はいず、グレコ母さんと壁越しにおしゃべりをしながら少し熱めの温泉にのんびりつかった。