北アルプス一周ツーリング(AUG. 24, 2011)

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 前夜デュマの『王妃マルゴ』を読みながら眠ってしまった。目が覚めたのは午前4時で、節電が叫ばれているときなのに、部屋の電気は点けっぱなしであった。当然ちゃんと寝ていないわけだから寝間着に着替えて眠るべきだったのだが、これはツーリングのいいチャンスではないかと思ったものだからベッドから起きた。窓から空模様を見ると、もうひとつはっきりしないが、とりあえず雨は心配なさそうだ。
 6時に家を出て、朝もやの中を走る。まことに気持ちがよい。小淵沢インターから中央高速にのり、今日のとりあえずの目的に新潟の糸魚川を目指す。
 長野道の豊科インターで下り、大町白馬方面に向かう。梓川沿いの道路は、松本方面へ向かう通勤の車が多いが、大町方面に向かう車は少なく快適である。途中、安曇野の田園風景や綿のような雲に包まれた山々がきれいなので路傍にオートバイを停めて撮影する。もう一箇所、写真撮影をしたのが大町市木崎湖で、鏡のように滑らかな湖面が対岸の山々を映していた。大糸線の電車が通過するのも見られてラッキーだった。
 道の駅白馬で1回目の休憩をする。駐車場には自転車ツーリングの若者たちや車中泊をしながら旅をしている大阪の夫婦などが朝食の準備や出発の準備をしていた。缶コーヒーを飲みながらiPadでブログにツーレポをアップする。
 国道148号線糸魚川に向かってひた走る。あくびが盛んに出る。やはり寝不足が祟ってきたようだ。家を出てからちょうど3時間半、9時半に国道148は国道8号線と合流する。薄曇りの空の下に波静かな日本海が広がっている。
 家を出るときは、国道148が国道8号線に合流したら、右、新潟市の方へ行くか、左、富山の方へ行くか、どちらにすべきか決めかねていた。どちらも捨てがたい。しかし、今日は朝早く家を出てきたので、体力的には微妙だけれども、時間はたっぷりあるので富山方面に向かうことにした。親知らずの洞門も、夕方でないのが残念だが、久しぶりに走りたかった。
 道の駅親知らずピアパークで2度目の休憩をしてから、国道8号線の洞門を抜けて魚津方面へ向かう。富山から飛騨高山へ通じる国道41号線の適当な場所をナビの目的地に設定したので、ナビは北陸自動車道を利用すべしと盛んに促すけれども、とくに急ぐ旅でもないので下道に拘ることにした。しかし、下道である国道8号線は日本海沿岸の大動脈である。交通量はそこそこあり、信号も多いから、一向に時間は稼げない。気温もだいぶ上がってきたので寝不足の体に応える。時刻も11時を過ぎたので、休憩がてらどこかで早めの昼食をとることにした。
 11時半、北陸本線黒部駅近くのマクドナルドで休憩することにした。食事もだがむしろコーヒーが飲みたかった。こちらの高校はもう新学期が始まっているのか、高校生が目立った。子ども連れの客も多い。
 30分ほど休憩して出発。ナビの到着時間を見ると、富山までまだ1時間ほどかかるようだ。しかも、その1時間は高速を利用した場合の時間だから、国道8号線に拘っていてはその倍の時間がかかる恐れがある。体力の消耗が心配であるし、魚津インターから北陸道を利用することに決めた。
 富山インターで高速を下り、国道41号線に合流する。後は道なりに飛騨高山方面に向かって走ればよい。2,3度走ったことがあるので何となく風景に見覚えがある。市街地を抜ければ、道は山間部を奥へ奥へと入って行く。神通川のダムや渓谷の風景がなかなかダイナミックだ。しかし、道は比較的単調であるし、気温もかなり上昇してきたので、どうやら魔の時刻が近づいてきたようだ。走りながら意識が薄れるようになってきた。このままでは危険だ。川の近くて休憩することにした。高原川という名の川らしいが、水量が多かったのはこのところの雨のせいだろう。川原に下りてみると、空気が2,3度低かった。丸いきれいな形の石がごろごろしていたので4個拾って帰ることにした。
 神岡で国道41号線に別れを告げ、国道471号線で平湯方面に抜けることにする。懐かしい道路だ。最近は足が遠のいていたが、10年ほど前にはよく走ったからだ。道路はだいぶ良くなったように思えるが、沿道の風景はさほど変わってないようだ。
 平湯から安房トンネルを抜けて帰るつもりが、なぜか安房峠超えになってしまった。だいぶ体力を消耗しているので大型オートバイで険しい峠道など越えたくなかったが、落葉樹の美しい森があり、秋の紅葉のシーズンは見事なのではないか。その頃に、まだSRが家にあったら、SRで再訪しよう。
 国道158で松本方面に向かうが、いつもながら交通量が多い。途中、国道158から県道25号、通称日本アルプスサラダ街道に逸れて、松本インターではなくて塩尻インターから長野道に入ることにした。松本盆地の田園風景が何とも美しい。
 高速に乗ったら雨が降り始めた。次第に激しくなる。小淵沢に着いたときにはかなりの雨になっていた。最後の最後に濡れたが、冷たい雨が気持ちよかった。
 帰宅は5時だったから11時間のツーリングだったことになる。走行距離は470キロほどであった。