放蕩息子が3日ぶりに帰還する(Sep. 19, 2018)

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 お父ちゃんは生きているだろうか。朝起きてすぐ居間の窓から見るとウッドデッキにうずくまるようにしていた。窓を開けて近づいても、少し身を動かすだけで逃げない。チュールチュルをやる。食べ始めた。
 午前中は徒歩で旧小泉小学校へ行く。畑を畦を歩いたが、まだ夏草が旺盛だ。青空に真っ白な雲、気温が上がりそうだ。コスモス、赤い蕎麦の花、サフランが目を楽しませる。
 本の整理は大変だ。ダンボール箱にぎっしり詰め込んである文庫本や新書本やペンギンなどのペーパーバックを出して、もう本棚はいっぱいなので本棚の前に山積みにする。Hさんに新たに本棚を作ってもらわなければどうにもならない。ダンボール箱が十箱以上空になった。正午過ぎまで作業を続けた。
 午後はもう一度清泰寺へ行くことにした。明日は天気が崩れるという予報なので、昨日撮影したばかりだが、今日はフィルムカメラを持参することにした。ハーフサイズカメラのオリンパスPen-Fである。IOS400のフィルムを入れたのでシャッタースピードが500のPen-Fでは露出オーバーになる恐れがある。
 昨日は他にカメラマンはいなかったが、今日は老夫婦と老女とその娘らしい2組が花見に来ていた。前者は夫が一生懸命撮影に勤しんでいる間、夫人の方は鷹揚に見守っている。少しおしゃべりをした。以前よりも少なくなりましたねというと、夫婦とも頷いて、夫人のほうが以前はそっちの方にもありましたねという。
 スーパーで買物をしてから図書館へ寄る。Web上で図書館へアクセスしたいのだがパスワードがわからなかったのだ。受付の女性にワケを話すと、レシートにパスワードが記されてありますよという。そんなものもらった記憶がなかったが、カード類を入れてある小銭入れをさぐると図書館のカードとレシートが出てきた。10月から11月まで3回文芸講座を担当するのでそのチラシを置かせてもらえないかと問うと、今日大学から送られてきましたよという答えだった。
 図書館の駐車場で車に乗り込むと、グレコ母さんがFacetimeで電話をかけてきた。孫をおぶっている。疲れた、大変だという。38度の熱が出たのだという。孫は呼びかけてもおしゃぶりを加えたままぼんやりしている。それから今夜は大事な話し合いがあり、そのことが心配だ。モカも家を出て3日目になるし、心配なことばかりで気持ちが暗くなる。でも、グレコ母さんのほうが大変だ。
 夕食後、何もする気になれないので映画「バベット晩餐会」を観る。幸せになるためには美味な料理を食べるのが一番ということか。20年ほど前に一度観たことがあり、そのときも感動した。原作も読んだ。原作に忠実な映画だが、原作がさほど長くないので忠実に作られたのだろう。
 映画を見終わり、風呂に入った。風呂から出てタオルで体を拭いていると、小さくかわいい鳴き声が聞こえた。タンちゃんかと思ったらモカちゃんだった。お父ちゃんのぼろぼろの姿を見ていたので同じような情けない姿になっているかと思ったが、意外にもいつものモカちゃんだった。気のせいか少し痩せたように見えたけれども、毛も汚れていなかったし、きれいな顔をしている。とるものもとりあえず、チュールチュルをやる。一本食べ終わったので、二本目を今度は皿に出してやる。匂いを嗅ぎつけてやってきたタンちゃんにも一本やった。モカは二本目は全部食べなかった。まだ左の前足を床につけられない。しかし、帰ってきてくれた。今日の憂いが少し晴れた。